先月二年ぶりにロンドンの街へ行って来た。
これでロンドンは6回目。
ここ二年くらいアジアや東南アジアの国を旅する事が多かったので、
英国はなんだかひさびさの気分。
実際には二年前に行ったばかりなんだけれど。

ロンドンの街は相変わらずロンドンだった。
地下鉄の狭さも、ピカデリーサーカスの喧騒も、ソーホーの猥雑さも、
リージェントストリートの美しい曲線も、
ノッティングヒルの陽気さも、カムデンやイーストエンドの混沌も。
ロンドンはロンドンのままだった。

パブの店員のお兄さんは、間違えて多めに出してしまったコインを
わざわざ笑顔で返してくれる。
優しいなあ。
バンコクのマーケットじゃお釣りを少なめに渡されるっていうのに。
まあ言えばすぐに返してくれるんだけれど。
そんなバンコクの逞しさも僕はとてもうらやましい。

ひさびさのロンドンのその当たり前のような親切さに嬉しくなった。
空のパイントグラスをカウンターに戻し、笑顔でサンキューと言い店を出る。
僕は僕のまま。

そしてベスナルグリーンロードに僕は初めて何とも言えない親近感と心地よさを感じ取る。
アジア諸国を旅したからかな。
緊張感がほぐれていくような何とも言えない居心地の良さ。
そこに住む移民である彼等の発する非ネイティブの英語はとても聞き取りやすく優しい。
やっぱり僕はオリエント出身なのだろう。
自分の生まれた地球上での場所を、こんな風に肌で感じたのは初めてかもしれない。


ところで最近曲がよく出来るよ。
カルトフラワーズがライブをやらなくなってから、ギターを5本買った。
どれも本当にかっこいいギター。
新しいギターで新しい曲をたくさん聴かせられたらいいなと思う。

それじゃ、また。